ゲームソフト『サイレン』を映画化した作品。
1976年、全島民消失という謎の怪事件が起きた夜美島。
その土着文化と異文化が入り混じった孤島に、弟の転地療養で引っ越してきた一家。
弟の姉・由貴は、島に響き渡るサイレンの音と同時に起こる怪現象に巻き込まれていく。
以前レンタルで借りて観た時は、謎だらけのわけのわからないホラー映画に思えて、散々な評価を下していたのですが、TVで観る機会があり、再度、観たら意外と良かったかもと評価がガラリと変わってしまった。。。(笑)
なので、感想の方もリライトしてみたいと思います。
純粋なホラー映画とは異なり、小説界でも流行ともいえる、ホラー・ミステリーでしたね。
つまり、ホラー独特の怖さと曖昧さがありながらも、観客が納得できる現実的な論理性も兼ね備えているというもの。
人魚伝説だとか、不老不死といったファンタジーな夢物語な、非論理性と、現実的な物語として存在する論理性とは、相反するものであり、それを同一視して物語を観ると混乱するのですが、どちらか一方の視点で観ても楽しめる構成になっている。
おそらく主人公の由貴に感情移入すれば、恐ろしいホラー体験ができるし、映画の世界から一歩引いて、客観視すれば、こちらも恐ろしいサイコ・スリラーが楽しめる。
しかしながら気になるのが、ミステリーとして観た場合、全ての謎がすっきりと合理的に解決しているわけではない。
わたくしはホラー映画を、ミステリー映画として観る事が多く、特に本作は、純然たるホラー映画とは異なり、物語の全体が合理的解釈が成されている為、中途半端にホラーちっくな謎を残されると逆に納得しかねる。
それと、オチがミステリー界では使い古しのネタである為、新鮮さは薄れる。
※ これ以降ネタバレしてます。阿部寛主演の映画だと思っていたのですが、阿部ちゃんが登場したのは最初の数分だけ。。。
その時点でちょっと期待はずれな映画。
夜美島の調査で阿部ちゃんが訪れて、すったもんだの展開だとずっと思っていたので、誰こいつ?な、見たこともない市川由衣なる女優が主演で、びっくりです。
その大根級の演技にもびっくりです。'`,、('∀`) '`,、
・島中に鳴り響くサイレン
・不気味な土着文化が根付いている住民、宗教。
・廃墟に残された手帳、文字
・楽しく歌えない怖い島歌
・赤い服をきた少女
物語を盛り上げるだけの “恐怖のアイテム” は揃いに揃っているのですが、それは一体何だったのか? と問うと、全て少女の妄想だったというオチ。
そんなご都合主義なオチで片付けないで欲しいなぁ。。。
よくあるパターンですよね、推理小説では。
それを踏襲した形で、結末に一捻り欲しかった。
島中に鳴り響くサイレンは、由貴の中でしか鳴っていない幻聴だった。
彼女にとって、このサイレンという音は、弟を病死させてしまったという強い呵責の念であり、後悔、哀惜、恐怖、悲憤の象徴でもある。
それが最も忌むべき記憶として焼きついたのが、サイレンが鳴り響く救急車の中で、弟が死んだ時であろう。
その後、彼女は心を病み、弟の幻と共に生活してきたわけです。
構成の上手さとしては、父親が、土着文化や、失踪事件、人魚伝説、不老不死といった奇怪な伝説について調査し、本を出版する作家だったということ。
観客をミス・リードさせる為の、弟という存在を映像上に実体化させ、さらに、彼が心の病を持っていると錯覚させたこと。
一言も声を発しない弟に違和感を抱かせず、無理なく、因習深い島に引越しするという一石二鳥な優れた構成だと思う。
騙されました。
しかしやはり気になる点がある。
赤い服をきた少女だ。
彼女は正体がよくわからなかった。
これも由貴の幻視なんですかね。。。?
( ゚_ゝ゚) { 『サイレンが鳴ったら外に出てはならない』 森本レオが怖かった。。。